記事登録
2008年12月09日(火) 21時42分

民主執行部 党内引き締めに躍起 “楽勝ムード”油断大敵産経新聞

 麻生太郎内閣が支持率急落などで青息吐息のなか、民主党執行部は党内の結束を固めようと躍起になっている。「このままいけば次期衆院選に勝てる」という楽観ムードが油断になりかねないうえ、自民党内でうごめき始めている分裂の動きが民主党に飛び火する可能性も否定できないからだ。同党執行部は麻生政権に衆院解散要求を突きつけつつ、「対岸の火事」の行方を慎重に見守っている。

 9日の民主党常任幹事会は「団結」を確認する場となった。

 地方出張中の小沢一郎代表に代わりあいさつに立った菅直人代表代行は「自民党の混乱も報道されているが、こういう時だからこそ、民主党は気を引き締め、まとまることが必要だ」と声を張り上げた。

 常任幹事会のメンバーがひそかに視線を注いでいたのは、自民党で「反麻生」の急先鋒(せんぽう)たる中川秀直元幹事長とパイプがあり、政界再編のキーマンと目されてきた前原誠司副代表だった。だが、前原氏は沈黙を続け、会合後、「今日は昼寝の時間でした」と周囲にこぼした。

 石井一副代表は来年の通常国会で「話し合い解散」を首相に持ちかけるべきだと主張したが、党内では「支持率急落の麻生政権が崩れるのを眺(なが)めていればいい」(幹部)という空気が支配的だ。

 民主、共産など野党4党は同日の国対委員長会談で、与党が求める消費者庁設置法案の審議入りに反対する方針を確認した。民主党の山岡賢次国対委員長はこの後の記者会見で、定額給付金についても「4党は断固反対する」と述べ、野党の団結をアピールした。

【関連記事】
山崎拓氏「超大連立は第3のリーダーで」
内閣支持率急落 麻生首相「すべて私の責任」
民主、解散向け問責、分裂誘発策も
ぶちあげた!ミッチーJr.新党だ
自民幹部「来春、首相退陣で総裁選も」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081209-00000597-san-pol