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2008年12月09日(火) 21時35分

ニセ判決文に「契印」、逮捕の書記官が裁判所の機械使用か読売新聞

 振り込め詐欺事件で凍結された預金口座から偽の振込依頼書で現金が引き出された事件で、さいたま地裁熊谷支部に送られた偽の判決文には、小さな穴の配列で「裁」の文字をかたどる「契印」が押されていたことがわかった。

 契印を押す契印機は裁判所にしかなく、埼玉県警は、偽造有印私文書行使の疑いで逮捕された京都家裁書記官の広田照彦容疑者(35)が、同家裁の契印機を使って判決文を精巧に偽装していたとみて、有印公文書偽造などの疑いでも調べている。

 県警幹部らによると、熊谷支部に送付された偽の判決文は、書記官が作成し押印する「調書判決」と呼ばれるもので、京都地裁に実在する裁判官の認め印や、広田容疑者の同僚書記官の印が押されていた。これらの印は偽造されたとみられている。

 一方で、偽判決文に押された契印は正規のものとみられ、県警は、精巧な偽判決文を作るため、広田容疑者が職場の京都家裁にあった契印機を使ったとみている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081209-00000057-yom-soci