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2008年12月09日(火) 20時12分

【人】東大総長に就任する浜田純一さん(58)「世界に飛び出す大胆な学生育てたい」産経新聞

 「日本の将来像を考えるきっかけを作りたい。日本のあるべき姿を提示することで、高等教育のあり方も見えてくるはず」と最高学府の頂点に立つ抱負を語る。東大総長としては、初の戦後生まれとなる。

 「世界の知の頂点を目指す」をうたった小宮山宏・現総長の東大改革を総務・広報担当の理事として支えてきた。力強く組織を引っ張っていく「政治家タイプ」の小宮山氏に比べて、自身を「手堅い官僚タイプ」と評し、「私の仕事は新しい改革を結実させること」と話す。

 専攻は法学。研究者として、「情報」を総合的に分析する「社会情報学」を開拓した。現在は、放送倫理・番組向上機構(BPO)の理事を務めるなどメディア論の第一人者だ。

 東大に入学した昭和43年、学内は大学紛争の真っただ中。全学部が無期限ストに突入した。学生運動に参加し、大学側と対峙(たいじ)した。デモで石を投げたこともあった。それから40年たち、大学側のトップに立つことに。「どの立場でも、学生の幸せを目指すことが原点」

 日本の社会をリードしていくことが東大の使命と考える。「総長は『大学のあり方』を示すシンボル。積極的に発言していく」と言い切る。「東大が努力して、生き残っていけるモデルを作らなくては」とも。

 それだけに今の東大生には少し物足りなさも感じる。「確かに頭はいいが、世界に飛び出していくぐらいの大胆さがほしい。タフな東大生を育てたい」

 趣味は山歩き。決して高い山に挑むわけではない。秩父や多摩の山を一人で登る。何も考えず、無心になれるのがいいらしい。「忙しくなって、あまり登りに行けなくなるかも」。4月以降の心配を口にした。(福田哲士)

      ◇

 昭和25年3月14日生まれ。兵庫県出身。東大法学部卒。平成4年、東大社会情報研究所教授となり、同所長、大学院情報学環長を経て、17年から副学長。総務省電波監理審議会委員なども務める。都内で妻と高校生の次女と3人暮らし。任期は21年4月から6年間。

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