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2008年12月09日(火) 20時01分

<コソボ>EU文民支援隊が活動開始毎日新聞

 【ウィーン中尾卓司】今年2月に独立を宣言したコソボで、欧州連合(EU)の文民支援隊が9日、活動を開始した。国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)から、司法・警察分野の権限を引き継ぐもので、コソボで法治国家としての体制づくりが本格化する。

 支援隊は2000人規模で、司法・警察分野を中心に、コソボ政府を支援、行政担当者に助言し、汚職や組織犯罪を防止できる行政機構の確立を目指す。しかし、セルビアが反発したため、EU支援隊の活動開始は遅れ、当初予定されたコソボ憲法施行時の6月から半年遅れとなった。

 コソボのサチ首相は8日、「EU支援隊がコソボ全土で活動できることを期待する」と述べた。セルビア系住民居住区では「中立的な立場を守る」とされるEU支援隊に、アルバニア系住民の一部が反発を強めていることを意識した発言だ。

 ロシアとセルビアは今もコソボ独立に反対し、コソボを国家として承認した国は、米国や日本など53カ国にとどまっている。

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