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2008年12月09日(火) 19時39分

<西松建設>裏金横領事件で元幹部を起訴 東京地検毎日新聞

 準大手ゼネコン「西松建設」の裏金横領事件で、東京地検特捜部は9日、元海外事業部副事業部長、高原和彦容疑者(63)を業務上横領罪で起訴した。特捜部は同社が裏金を不正に日本国内に持ち込んでいた疑いがあるとみて、捜査を継続する方針。

 起訴状によると、高原被告は05年11月、同社が香港に設立したペーパーカンパニーの口座に預けてあった資金のうち約30万ドル(当時のレートで約3500万円)を、フィリピンに開設した自分の銀行口座に送金し、横領した。高原被告は起訴事実を認め、「会社の上層部から裏金作りを指示されたが、フィリピンの私的なマンション購入などに充てた」などと供述しているという。

 この事件に絡み、同社が少なくとも十数年前から、東南アジアで建設工事などを受注する際、実際より高く工費を計上する手法で裏金を捻出(ねんしゅつ)していた疑いが浮上。特捜部は本社や国沢幹雄社長(69)宅など関係先を外為法違反容疑で家宅捜索している。【安高晋】

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