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2008年12月08日(月) 16時15分

赤ちゃんでもパスポートは必要なのだ〜我が子を連れて旅に出よう!(第1回)Oh! MyLife

 「子供が生まれたから、しばらく海外は行けないな」

 こんな声は、私の周りでもよく耳にする。

 たしかに、子供と一緒の旅行は大変だし、いろいろとお金もかかる。大人だけの場合と違って、勝手きままにというわけにもいかない。しかし、だからといって諦めてしまうのは、少々つまらない。

 以前オーマイニュースに、「旅をしない若者たち」と題して、20代の若者の間で海外旅行離れが進んでいるという記事を書いた。一方で、かつて若者だった30代・40代は、比較的旅行意欲が高いといわれている。結婚して、子供が生まれても、機会があればまた旅行を楽しみたいと考えているのだ。

 何を隠そう私自身、この夏1歳半になる長男を連れてタイのプーケットに出掛けた。その体験を踏まえつつ、子連れ海外旅行のイロハをお伝えしたい。

■たとえ0歳児でもパスポートは必要

 まずは準備編その1。海外に出掛けるにおいて、最初に絶対必要なもの。それはパスポートである。

 以前は12歳未満であれば、親のパスポートへの併記が認められていたが、現在は不可。たとえ0歳児であっても、自分専用のパスポートを取得することが必須となっている。わが家の旅行計画は、まず長男のパスポートを申請するところから始まった。

■未就学児の子供は、親が代理署名できる

 パスポートの申請書には、当たり前だが署名欄がある。ここに署名した文字が、そのまま実際のパスポートに転写されることになる。では、まだ字が書けない子供の場合はどうすればよいかといえば、法定代理人(親権者ないし後見人)が代筆することになる。

 まず子供本人の名前を書き、その下に、例えば「木舟周作(父)代筆」と書き添えればよい。代筆者の氏名はもちろん、申請者との関係が必要である。

■乳幼児の写真は、寝かせて撮るか、親が抱いて撮る

 写真は、45ミリ×35ミリという大きさのほか、正面を向いていることや、余白の大きさなどが規定されている。とはいえ乳幼児については、そこまで厳密ではない。きちんと正面を向いていなかったり、背景に親の服や腕が写ってしまうことがあっても、本人確認ができれば問題はないとされている(参考:「乳児の写真はどのように撮ればいいですか」)。

■本人確認書類は、保険証と母子手帳

 本人確認書類は、一般的には運転免許あるいは古いパスポートとなるが、子供はこれを持たない。そこで一番簡単なのは、健康保険証と母子手帳(就学していれば学生証や生徒手帳)という組み合わせである。また、中学生以下で法定代理人が申請する場合は、法定代理人の確認書類をもって代えることができる。

 なお、これ以外に戸籍謄本または抄本、住民票(不要の場合あり)、郵便はがきが必要となる。必要書類や手続きの詳細については、各旅券申請窓口へ。

■申請は代理でもよいが、受領は本人でないとダメ

 申請場所は、親元を離れている学生、単身赴任者などの例外を除き、住民登録をしている都道府県が窓口となる。最近は地方分権の一環で、申請が市町村に移管されているところも増えてきているので、あらかじめ確認したい。

 ここで忘れてはならないのは、申請は代理でも可能だが、受領は絶対に本人でないといけないという点である。今回、長男のパスポート申請にあたり、申請は私が代行して行い、受領については日曜日に家族総出で出向いた。

■12歳未満なら手数料が安い!

 最後に発給にかかるお金の話。パスポートは5年有効のものと、10年有効のものとあるが、未成年者が取得できるのは5年旅券のみ。そして、12歳以上か、12歳未満かで、手数料が異なっている。

10年有効(20歳以上) 1万6000円
5年有効(12歳以上)  1万1000円
5年有効(12歳未満)  6000円

 なお、12歳未満で申請するためには、12歳の誕生日の前日ではなく、前々日までに申請することが必要である。これは、誕生日の前日に1歳加算されるという法律上の仕組みのためで、学年で1番若いのが3月31日生まれではなく、4月1日生まれであることと同じ論理である。

 さて、次回は、準備編その2。パスポートの取得と並行して、考えなければいけないこと。航空券やパッケージツアーの子供料金の仕組みについて紹介したい。

(第2回に続く)

(記者:木舟周作)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081208-00000003-omn-int