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2008年12月08日(月) 03時05分

「国民は政権完全に見放した」野党が攻勢強める構え読売新聞

 麻生内閣の支持率急落を受け、民主党など野党は「国民が麻生政権を完全に見放した」(鳩山民主党幹事長)として、早期の衆院解散・総選挙を求め、さらに攻勢を強める構えだ。

 鳩山氏は7日、石川県羽咋市で開かれた次期衆院選候補の集会で、「(同県選出の)森元首相はゴールデンウイーク明けぐらいまでには(2009年度)予算案を通せと(言っている)。とてもそのようなことは望めない。通常国会期間中に麻生内閣は必ず倒れる。早ければ1月にも解散はある」と述べ、来年1月召集の通常国会では徹底した対決姿勢を取る考えを示した。

 民主党は、与党が通常国会冒頭に提出する方針の08年度第2次補正予算案と関連法案の審議を勝負所と見ている。2次補正の柱である定額給付金は、自民党内でも批判が強い。憲法の衆院優越規定で自然成立する予算案と違い、予算関連法案は自民党から17人が造反すれば、与党は衆院の3分の2以上の多数で再可決できなくなる。「いずれ政権は立ち往生する。こちらから動く必要はない」という判断だ。

 このため、今国会では独自の経済・雇用対策関連法案を参院に提出し、2次補正を通常国会に先送りした政府・与党の「無策ぶり」を浮き彫りにする構えだ。

 輿石東参院議員会長は7日、「民主党に政権担当能力があることをアピールし、政権を取っても大丈夫だという安心感を得ていきたい」と強調した。

 民主党内には「今国会会期末に衆院への内閣不信任決議案や参院への首相問責決議案を提出し、首相を追い込むべきだ」という意見も出始めている。「自民党の自壊は予想以上に早まっており、年内に新党結成の動きが出る可能性もある。揺さぶりを強めた方が得策だ」というわけだ。

 栃木県が地元の山岡賢次国会対策委員長は7日のフジテレビの番組で、一緒に出演した同県選出で自民党の渡辺喜美・元行政改革相に「自民党から出て行けと言われているなら、どんどん出ていただいてウエルカムだ。(渡辺氏の)選挙区に、うちの候補者はいない」と早期離党を促した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081207-00000047-yom-pol