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2008年12月07日(日) 21時37分

原爆症認定の審査大幅遅れ、厚労相に不作為の異議申し立てへ読売新聞

 今年4月に原爆症認定基準が緩和されてから審査待ちの人が急増しているとして、原爆症認定集団訴訟の全国弁護団などは7日、東京都内で記者会見を開き、厚生労働相に迅速な審査を求め、行政不服審査法に基づく不作為の異議申し立てを行うことを明らかにした。

 第1陣として兵庫など4府県の約50人が9日に、他地域の被爆者も来年3月までに申し立てる予定で全体で数百人規模に上る見通し。

 原爆症認定の新基準は、がんなど5疾病を積極的に認定するものの、それ以外は個別審査とする仕組み。個別認定のペースが月12件程度にとどまっているため、2007年度以前分も含め10月末の段階で7553人が審査待ちになっている。

 弁護団は「被爆者の平均年齢は75歳を超えており、積極認定の範囲を広げないと、さらに何十年も審査を待たされることになる」と指摘している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081207-00000037-yom-soci