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2008年12月06日(土) 15時30分

パッと個性派年賀状 500円でCD−ROMつき「素材集」人気産経新聞

 師走に入り、年賀状の準備も本格化。書店では、パソコンで年賀状をつくる人向けに、CD−ROMつきの「年賀状素材集」の販売が本番を迎えている。「写真入り」「おしゃれ」など、他人とはちょっと違った年賀状作りをねらったものも目立つが、忙しい時期だけに、やはり「簡単」「すぐできる」タイプが人気のようだ。(岸本佳子) 

 大阪市北区のジュンク堂書店大阪本店では、特設コーナーを開設。約50種類もの年賀状素材集がずらりと並ぶ。これでも、「昨年に比べれば出版社1社あたりの数は減りました」と同店自然科学書担当の平木啓太さん。

 パソコンの普及に伴い、CD−ROMつきの年賀状素材集は約15年前から販売されるようになった。付録のCD−ROMには、年賀状向けのデザインや文字、イラストなどの素材が収められており、これをパソコンに挿入すれば、ボタンをクリックしながらオリジナルの年賀状が作成できる。価格はワンコインで値ごろ感のある500円から、1000円後半。

 まず目につくのは、「10分でできる」「印刷するだけ」など、表紙に躍る「簡単さ」をアピールするにぎやかな文字。「おしゃれ」を前面に出した素材集も目立つ。有名デザイナーやクリエーターが手がけた、洗練されたデザインの年賀状や、レース柄やキラキラ柄といった「カワイイ」系もある。墨絵などの和風素材や、中国の有名画家の作品などもシニア層を中心に根強い人気がある。

 業界大手「インプレスジャパン」(東京都千代田区)の高橋隆志さんは、今年の注目は、写真フレームなどデジカメ関連の素材集だという。「はじめてパソコンで年賀状をつくるという人は減ってきており、経験者が多い」といい、写真を使ってワンランク上を目指す人に支持されるとみる。

 とはいえ、「みなさん忙しいだけに、簡単、すぐできる、というニーズは大きい」(高橋さん)。ジュンク堂書店大阪本店でも、例年は年末近くに駆け込み客がよく買っていた、500円前後の“簡単”素材集が、今年は早い時期から売れているという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081206-00000092-san-soci