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2008年12月05日(金) 21時26分

「麻生政権がけっぷちに」 自民執行部からも悲観論東京新聞

 自民党で5日、麻生太郎首相と距離を置く発言が相次いだ。執行部からも「自民党議員の7、8割は麻生政権で選挙して与党でいられるのか疑問を持っている。政治的にも経済的にもがけっぷちにある」(石原伸晃幹事長代理)と麻生首相のままでは衆院選を戦えないとの悲観論が上がり、求心力低下が浮き彫りになった。

 石原氏は、自身が都内で開いたセミナーで発言。「選挙戦はいばらの道になる」などと厳しい見通しを繰り返し強調したが、最後には「いま足踏みを止めたら未来は開けない」と現政権を支えると表明した。来賓として先に演壇に立った細田博之幹事長は「石原(自民党)総裁の実現へ頑張ろう」と持ち上げながらも「その前に政権を失うようなことがあってはならない」と訴えた。

 笹川尭総務会長は記者会見で、道路特定財源の一般財源化に伴い地方に配分する1兆円に関し「首相が言ったからといって、民主主義だから、全部そのようにきちんとできるとはいかない」と述べ、公共事業などに使途を限定せず地方が自由に使えるよう主張する首相の方針は与党の同意を得られないと指摘した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008120501000939.html