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2008年12月05日(金) 00時01分

<中国>政府系ファンド「これ以上、海外投資する勇気ない」毎日新聞

 【北京・大塚卓也】中国の政府系投資会社である中国投資(CIC)の楼継偉董事長(会長)は3日、「海外の金融機関はいつ破綻(はたん)するか分からず、これ以上投資をする勇気はない」と述べた。香港で講演したもので、4日付中国各紙が報じた。

 CICは昨年、米投資会社のブラック・ストーングループへ30億ドルを投資したほか、証券大手のモルガン・スタンレーに50億ドルを投資し、発行済み株式の約10%を取得したが、その後表面化した金融危機による株価の下落で多額の含み損を抱えている。

 楼董事長は「欧米主要国政府の政策の方向性がはっきりしないうえ、(金融機関の破綻処理時の)救済対象は債権者だけで、投資家は救済対象になっておらず、この種の投資には自信が持てない」と指摘。今後は金融危機による株式市場などの低迷で、企業価値が過小評価されている企業への投資に重点を置く方針を明確に示した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081205-00000000-mai-bus_all