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2008年12月05日(金) 00時00分

ネット上の“口コミ”を監視読売新聞

 トランスコスモスが、インターネット上の掲示板やブログ、個人ホームページなど「消費者発信型メディア(CGM)」に投稿される企業や製品、サービスに関する“口コミ”を人の目で直接確認してチェック、依頼主に報告する「CGMクチコミモニタリングサービス」を開始した。

 近年、消費者の嗜好が売上に直接影響する各種家電や食品などのメーカーの中には、こうしたブログや個人ホームページから発信される口コミ情報を重要視して、新聞・テレビ向けの記者発表とは別に会見の場を設け、CGM関係者を招く企業が増えている。

 また、企業のマーケティング手段として、ブランドイメージや収益の向上のために、こうした口コミを有効活用する手法も定着しつつある。消費者の本音は、アンケート調査やコールセンターへの問い合わせではなく、ネット上にこそ存在している、ということだ。

 一方で、こうした消費者側からの投稿がネット上で口コミとして際限なく広がることで、企業イメージが著しく低下、ひどい場合は崩壊するという脅威や、企業内からネット上への機密情報漏えいといったことも重大な関心事項となっている。企業にとって、ネット上の風評を監視・調査する必要性は火急の課題となっているのだ。

 今回のトランスコスモスによるサービス内容は、依頼主である企業などと調査対象となるキーワードを設定。毎日これを含んだ書き込みを抽出し、“クチコミ調査アナリスト”が実際にこれらを読んで確認。独自に設定した「注目度」や「カテゴリー」に分類して依頼主に報告する、というシステム。ネット上の口コミのモニタリングを、機械ではなく「人間」が行い、それを分析して報告するという“超アナログ”的なところが大きな特徴だ。

 同社が推奨するサービスの利用法として「自社製品の風評調査」「内部告発」「誹謗中傷」「情報漏えい」など様々な案件が挙げられている。費用は、アナリストの作業量によって「バリュー」「スタンダード」「プレミアム」と分類。初期費用はすべて15万円。月々の費用として最低でも25万円からとなっている。(2008年10月24日発売「YOMIURI PC」2008年12月号から)

http://www.yomiuri.co.jp/net/frompc/20081205nt09.htm