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2008年12月04日(木) 17時07分

11月の還付金詐欺被害ゼロ 警視庁、注意喚起が奏功か東京新聞

 警視庁は4日、11月に届け出があった振り込め詐欺被害のうち、還付金詐欺の被害件数がゼロだったと明らかにした。おれおれ詐欺や架空請求詐欺も減少。警視庁は「金融機関の職員らが積極的に高齢者らに声を掛け、注意喚起した成果ではないか」としている。

 税金や医療費の還付があるように装う還付金詐欺は、携帯電話を使って高齢者らに指示、金融機関の現金自動預払機(ATM)に誘導して振り込ませる。警視庁によると、今年1月から10カ月間で少なくとも計約1080件発生し、1−6月は毎月100件以上の被害があったが、9月は16件、10月は6件に減少した。

 警視庁の山本仁刑事部参事官は「摘発件数が増えており、捕まるリスクが高まったことでアルバイト感覚の犯行が減った。携帯電話や銀行口座など『道具』の値段も上がっており、組織性のある犯行グループが生き残っている」として、今後は包囲網を狭める方針だ。

 振り込め詐欺全体の被害も、11月は126件、計約2億5700万円で、前年同月比は件数で約67%、金額は約61%の減少。警視庁は「毎年、12月は被害が増える傾向にあるので、引き続き警戒を呼び掛けたい」としている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008120401000565.html