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2008年12月04日(木) 21時09分

派遣労働者らが東京で集会 「モノじゃない」と窮状訴え 東京新聞

 日雇い派遣の禁止など労働者派遣法の抜本改正を求める集会が4日夜、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で開かれた。世界的な金融危機の影響で増加する「派遣切り」。契約を解除され、仕事を失った派遣労働者らが窮状を訴えた。

 集会は作家の雨宮処凛さん、反貧困ネットワーク代表の宇都宮健児弁護士らが呼び掛け、主催者発表で約2000人が参加。「派遣社員はモノじゃない」と書いた紙を手に若い派遣労働者ら約10人が壇上から「どうかホームレスにさせないで」「2009年を迎えさせて」とアピールした。

 大分キヤノン(大分県国東市)で派遣や請負の形で働いてきた加藤州平さん(34)は仲間や支援者と参加。2年間、デジタルカメラ部品の組み立て作業をしていたが、12月10日付で契約解除を言い渡され憤りが収まらない。

 1100人超の請負社員らを削減する同社。「会社は期間工の募集を続けている。派遣社員なら切っていいのか」と怒る。

 契約解除とともに寮も追い出され、住まいも失う。「実家に帰っても仕事がないから大分に来たのに。実家への引っ越し代もない」と途方に暮れたように話した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008120401000871.html