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2008年12月04日(木) 09時58分

米ビッグスリー支援に向けジョブバンク制度中止=労組ロイター

 [デトロイト 3日 ロイター] 全米自動車労組(UAW)のゲトルフィンガー委員長は3日、米自動車メーカーが政府の救済を受けられるよう支援するため、一時解雇された従業員に給与や手当を支給する「ジョブバンク」制度を中止し、退職者向け信託基金への支払いを延期する方針を明らかにした。
 また、ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>、クライスラー、フォード・モーター<F.N>と2007年に合意した労働協約のその他の内容の修正も検討する意向を示した。
 「ジョブバンク」制度の中止と退職者向け信託基金への支払い延期の詳細は依然として詰める必要があるが、迅速な行動が取られる見通し。一部の修正についてはUAWのメンバーの承認が必要となる可能性があるが、そうでないものもある。
 米自動車メーカー3社は2日、総額340億ドルの支援を求め、米議会に提出した再建計画の中で、UAWの譲歩が必要だと指摘していた。
 UAWと自動車メーカー各社は前年、UAWが運営する信託基金VEBA(自主的従業員給付組合)に2010年から推定800億ドルの退職者向け医療費債務を移管することを盛り込んだ労働協約で合意していた。
 ゲトルフィンガー委員長は、2010年に予定されていたVEBAへの支払いは延期される見通しとした。
 同委員長は記者会見で、これらの措置は「責任ある行動」だと述べ、UAWが自動車メーカーと労働協約の修正に向け、現在協議中だと語った。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081204-00000440-reu-bus_all