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2008年12月03日(水) 12時01分

模擬裁判:県立千葉高の生徒が体験 /千葉毎日新聞

 09年5月の裁判員制度のスタートを前に、県立千葉高校(千葉市中央区)の生徒たちが2日、同区南町2の千葉地検南町分室で模擬裁判を体験した。
 参加したのは2年F組の40人。裁判官や検察官、弁護人役を分担。強盗傷害事件について冒頭陳述、証拠調べ、論告求刑など、一連の刑事訴訟の手順を体験した。
 「事件」は、路上で88歳の女性が突き飛ばされ、現金5万5000円入りのきんちゃく袋を奪われて負傷。近くで22歳の男が逮捕されたが、「無罪」を主張しているという内容。用意されたシナリオで進められたが、意見陳述などでは生徒のアドリブが入った。その後、5班に分かれ、約1時間かけて判決の内容を話し合った。
 判決は1班が懲役6年6月の実刑とし、残りの4班は無罪と結論付けた。「人の人生を決める決断に携わるのは怖い」とつぶやいた男子生徒もいた。
 千葉地検の森悦子総務部長は「将来、裁判員になる可能性がある高校生が模擬裁判を体験するのは意味深いこと」と感想を話した。企画した同校の藤井剛教諭は「生徒たちは裁判のイメージがつかめたのではないか。裁判員は市民としての皮膚感覚が大切ということが分かったと思う」と話した。【柳澤一男】

12月3日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081203-00000061-mailo-l12