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2008年12月03日(水) 12時10分

配達伝票紛失、チェックもせず ねんきん特別便放置の業者東京新聞

 郵便事業会社が「ねんきん特別便」約4万5000通を含む約12万通の郵便物を放置していた問題で、JR貨物梅田駅から郵便事業会社新大阪支店までの運送を請け負った「合通」(大阪市)が配達伝票を紛失し、未配達をチェックするコンピューターシステムの機能を十分利用しないなどミスが重なって起きたことが3日、分かった。

 合通によると、郵便物を入れたコンテナは9月24日に梅田駅に到着したが、到着に合わせ作成した配達指示伝票を同社の仕分け担当者が紛失。さらに8月に更新した荷物を管理するコンピューターシステムについて未配達を確認する機能を使うよう社内で徹底せず、活用されていなかった。以前からしていた配送予定表との突き合わせも行わなかったという。

 JR貨物は4回にわたり職員が出向いて「コンテナを配達していない」と書面と口頭で指摘したが、合通は対応しなかった。郵便事業会社も「コンテナの発着が多く、確認がおろそかになった」と話し、新大阪支店へのコンテナ到着の確認を怠ったことを認めている。

 2カ月過ぎた11月26日、合通の経理担当者が請求されたコンテナの留め置き料から、コンテナの中身を確認。放置が発覚した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008120301000356.html