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2008年12月03日(水) 15時33分

「報酬とボーナス返還できない」ストーカー判事弾劾裁判産経新聞

 部下の女性に執拗(しつよう)にメールを送ったストーカー規制法違反事件で国会の裁判官訴追委員会(臼井日出男委員長)から罷免訴追された宇都宮地裁の下山芳晴判事(55)に対する弾劾裁判の初公判が行われ、下山判事は逮捕後の報酬と近く支給されるボーナスを返還しない意向を明らかにした。

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 訴追委員会による被訴追者質問で、工藤堅太郎・訴追委員が「(逮捕後も)報酬を受け取っていることに批判も見受けられる。自主的に返還する気持ちはないのか」と尋ねたのに対し、下山判事は「制度上辞職できず、公務員の兼職規定があるので仕事に就くことができない。恥ずかしいが報酬がないと生活ができない。気持ちとしては返還したい」と答えた。

 さらに、近く支給されるボーナスについては「共済組合からの負債がある。退職金からの相殺もできないことが予想され、それも返済していくことがまったくできない状態になっている」と述べた。

 弾劾裁判で罷免判決が下されると、退職金が支給されず年金も制限される。

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