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2008年12月03日(水) 02時07分

たばこ増税で社会保障費抑制 首相、事実上の「骨太」凍結産経新聞

 麻生太郎首相は2日、平成21年度予算編成にあたり、「骨太の方針2006」に沿って実施してきた社会保障費抑制や公共事業費削減分に、たばこ税増税と「重要課題推進枠」をあてる方針を決めた。「2006」は小泉内閣が策定し、構造改革の象徴とされてきた。たばこ税は1本当たり3円の増税(1800億円相当)で検討される。首相は、歳出削減の基本姿勢は変えないとしつつも、経済情勢と、与党内の要求にも配慮し、別の財源を確保することで事実上の方針転換を図る。

 自民党は同日の総務会で21年度予算編成について、「2006」が定めた(1)公共事業費の前年度比3%削減(2)社会保障費の自然増の毎年2200億円抑制−を3年間凍結するよう政府に求めることで一致し、笹川堯総務会長が首相に要請を伝えた。

 首相は記者団に対し、「2006」に基づき7月に閣議了解された21年度予算概算要求基準(シーリング)は「維持する」と言明した。ただ「どんな形が最も機動的に対応できるか、党で検討するよう(保利耕輔政調会長らに)話した」とも述べた。

 政府・与党は、3日の臨時閣議で決定予定の「21年度予算編成の基本方針」の最終作業に着手。原案では、社会保障関連について「新たな安定財源が確保された場合には、その取り扱いを検討する」としていたのを、たばこ税増税を念頭に「安定財源の確保を検討する」と修正することで大筋まとまった。公共事業費は重要課題推進枠の活用などで「機動的に対応する」という表現を入れることで最終調整を続けた。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081203-00000519-san-pol