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2008年11月28日(金) 18時03分

【党首討論】(4完)麻生首相「発言に気をつけ総理の職務全うしたい」産経新聞

 小沢氏「あのー、総理が今もお話になったことは、その1次補正でもって大丈夫、今年、年末に向けて乗り切れると、こういうお話をさっきからなさっておった。そして2次補正は来年まわしでも大丈夫だとこういうことで、おっしゃいましたから、2次補正は出さないと。そんならば、それこそまさに、政治の空白そのものじゃないですか。私はそういう意味で経済対策にはスピードが大事だ、総選挙よりも景気対策だ、そして2次補正も出すんだ、こう言ってこられた1次補正で十分だ、2次補正は来年でいいんだと、言うんならば、当初の総理の所信通りトニー・ブレア等の例を出しましたけれども、2年半のうちで、3人総理がころころ変わって、選挙もしないという例はあまり聞いたことないと思います」

 「従いまして、この12月の期間があるんですから、総理が1次補正でも十分だとおっしゃるならば、ぜひ解散・総選挙をやって、さっきも申し上げましたように、総理だってやりやすいでしょう。選挙で勝たれれば、それで強力な内閣ができるわけですから、それはどちらにとっても選挙で勝つことによって、国民の信を背景にして、政策を実行するということでなければね、これは本当の強い、強力な思い切った政策が実行できないですよ。私はそのことを申し上げたいとさっきからいってるわけです」

 「それでもう時間ありませんのでね、時間ないので、ちょっと申し上げますけれども、総理のね、総理のお話があまりにもころころ変わり過ぎる。あるいは、非常に不適切な話が多すぎる。そういうことであります。この間も、医者は社会的常識の欠落している者が多いとか、また、たらたら飲んで食べて何もしない人の医療費をなんでオレが払うのか、という話もなさったと漏れ聞いております。いずれにしても、いずれにしても、私は総理の言葉というのは、もっともっと重いものだと思います。昔からの言葉に、綸言汗のごとしという言葉もあります。どうかそういう意味でね、本当に総理が今後きちんと自分自身の発言に責任を持って、やっていただきたいということを最後に申し上げて総理の見解があればお聞きして、終わります」

 麻生首相「2次補正につきましては、来年、あの、1月早々に出させていただきます。従いまして、これには当然のこととして、補正予算を執行するために、関連法案が出てまいりますので、この関連法案の審議を、先ほどお言葉をいただきましたんで、われわれとしては、早急にこれを積み上げるべく、私どもとしては減額補正含めてきちんと対応させていただきたいと思っております。ぜひそのときはそういった協議を、また、こういった党首討論を含めまして、いろいろなお話し合いをさせて頂ければと、心から期待をいたしております」

 「最後になりましたけれども、今あの、もう一点あの、言葉に重みがないというご忠告をいただきありがとうございました。あの、総理として言葉にもっと重さができるように、今後とも努力をしてまいりたいと思っております。あの、いろいろ私の発言等々で一部誤解を与えたということに対しては、私どもとしておわびを申し上げたところでもあります。ぜひ、そういう点を含めまして私どもは発言に関しましては、今後とも気をつけて、総理としての職務を全うしてまいりたいと思っております」

 「ぜひとも、こういった党首討論含めまして、今後ともこういった機会を与えていただいて、双方で意見の違いを明確にさしていただいたり、また、合うところは合うんであれば、ぜひ、われわれとしては、しかるべき担当を出しますので、双方できちんとした話を詰めさせていただき、細部につきましての政党間協議、ならびに政策協議が大臣とそちらのネクストキャビネットの方々で、ぜひやれるような機会を与えていただきますと。本予算の審議におきましても非常に私どもとしては、建設的な話し合いができるもんだと、私どもは心から期待をしておりますので、重ねてご理解とお力添えのほどをお願い申し上げておきたいと損じます。ありがとうございました」

 小沢氏「まだちょっとあるそうなので、で、ひとこと申し上げます。あの私は、総理の言葉が軽いと言った意味はですね、総理だけじゃなくて、みんな自戒しなくちゃいけないんですけども、その自分も含めて、自戒というのは自分も含めてのことですから、この言葉面の話ではなくして、自分がこうと思って話したことはそれはきっと貫かなくちゃいけないということだと思います。また、今度のことでいえば、いわゆる政党間うんぬんではなくて、国民に対して総選挙より経済対策、景気対策が大事だと言って、公約なさったんですから。それをやっぱり実行ちゃんとしないと。2次補正含めてそうおっしゃったんだからそういう意味において、私はあの特に総理は綸言汗のごとしという言葉そのものに、やっぱりいちばん最高権力者ですから、その最高のリーダーがやっぱり一度自分自身でこうといったことは特に国民と約束したことは、きちんと約束を守るという態度に徹していただきたいと、そう思います」

 麻生首相「あの基本的にあの、思っている通りのことをきちんと自分の信念を、大事なことだと思います。私はそのように考えております。それは私どもも同じように考えてたぶん小沢党首も同様な考えでこれまで政治生活をしてこられたんだと存じますし、私もそのように思って政治生活をこれまで送らしていただいたんだと、私自身もそう思っております。従いまして、今申し上げましたように、私どもは今回は、政局よりは政策だということを最初に申し上げております。そしてその通りに実行させて頂き、1次補正の中において、少なくとも借り手側の話につきましては一応の対策はできたんだと、数字の上からもそういった感じをいたしております。問題は貸し手側に、というところもおありますんで、ぜひその貸し手側につきましては、審議ならびに採決をよろしく重ねてお願いを申し上げたいと存じます」

 「そういったうえで、この税収を見、そして年末にかけまして、われわれは年末の予算というものを考え、きちんと1次補正に続きまして2次補正、そして本予算と、きちんと1月には通常国会において提出をさせていただきたいと思いますので、ぜひ早々に出させていただきますんで、ぜひご協力のほどを重ねてお願い申し上げて、時間だと思いますんで、お答えなり、答弁に代えさせていただきますが、ぜひこういった形で、かねてからお願いいたしました党首討論がきちんとできましたことに対しまして、重ねて感謝を申し上げ、今後ともこういった形で党首討論ができて、国民の前で堂々と意見が交換できます機会があることを心からお願い申し上げて、答弁なり、私からの意見に代えさせていただきます。ありがとうございました」

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