【北京29日共同】中国の国営通信、新華社電によると、浙江省杭州市が行った卵の抜き取り調査で、新たに山西省の養鶏業者が生産した卵からメラミンが検出された。卵からメラミンが検出された問題は、遼寧省大連市の業者など各地で相次いでおり、中国メディアは卵のほか、鶏肉などへの被害拡大を懸念している。
杭州市は、27日から市内の食料品店などで抜き取り調査を実施。その結果、山西省の「長治市緑色生物発展中心」の生産した卵から1キロ当たり3・5ミリグラムのメラミンを検出した。
中央テレビなど中国メディアは、当局者や専門家の話として、タンパク質の含有量を水増しするため飼料自体にメラミンが加えられた可能性を指摘。飼料がメラミンに汚染されていれば、鶏卵だけでなく鶏肉やほかの家畜の肉類にも拡大するのではないかと指摘している。
大連市の「大連韓偉養鶏有限公司」が生産した卵については、香港政府の食品安全センターが25日、メラミンが検出されたと発表したが、同社の卵粉末は日本にも輸出されていた。大連市はすでに同社の卵を回収する一方、輸出も停止し、国内外に出回らない措置を取ったとしている。