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2008年10月14日(火) 16時22分

東京株式市場・大引け=日経平均は14%超の上昇率、実需筋は様子見ロイター

日経平均 日経平均先物12月限 
終値 9447.57 +1,171.14 終値 9680 +1,660
寄り付き 8407.94 寄り付き 9330
安値/高値 8407.94─9455.62 高値/安値 9230─9720
出来高(万株) 238300 出来高(単位) 148416
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[東京 14日 ロイター] 東京株式市場では、日経平均が8日ぶりの大幅反発となった。一時、1100円を超す上げ幅を記録。終値での前営業日比の上昇率は14.15%と、1990年10月2日の13.24%以来の上昇率となった。各国が7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)でまとめられた行動計画に基づき、金融支援策を相次いで打ち出したことを好感し、週明けの株式市場は世界的に反発。休場明けの東京市場も寄り付きから買い先行となり、終値で1000円を超す上昇となった。
 半面、きょうの上昇は短期筋の買い戻しによるところが大きかったという。東証1部の売買代金は1兆9209億円。景況感悪化のなか、多くの実需筋は依然、様子見姿勢を維持しており、本格的な株価回復にはまだ紆余曲折がありそうだ。
 東証1部の騰落は値上がり1678銘柄に対し値下がり25銘柄、変わらずが6銘柄でほとんどの銘柄が値上りした。
 株式市場は、G7後の各国当局の取り組みをひとまず評価した形だ。米財務省が金融機関への資本注入について、詳細を14日に発表する見通しと報じられており、「今晩の米国での公的資金注入の発表に期待感が高まっている」(国内証券)という。
 バンク・オブ・アメリカ<BAC.N>、ウェルズ・ファーゴ<WFC.N>、シティ<C.N>、JPモルガン<JPM.N>、ゴールドマン・サックス<GS.N>、モルガン・スタンレー<MS.N>、バンク・オブ・ニューヨーク<BK.N>など大手金融機関7行の優先株を取得すると報じられており、「市場が知りたかった公的資金注入先の具体名が出てきた」(国内投信)と好感している。
 ただ、市場関係者の間では、金融問題解決の道筋がついても、減速感が強まる景気についての対策はこれからとの認識が強い。市場の関心は実体経済の見極めにシフトしつつあり、「きょうは前週に売られ過ぎた反動での急反発ということもあり、市場の不安心理は完全には払しょくしていない」(国内投資顧問)という。大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部部長の高橋和宏氏は「9500円割れから先はメルトダウン的な動きだったので、この水準までの戻りは比較的速い。そこから1万円を回復するには、景況感悪化の公算が大きくなるなか、時間がかかるとみる」と述べた。
 個別ではほとんどの銘柄が上昇し、三菱UFJ<8306.T>、ソニー<6758.T>、トヨタ<7203.T>などの主力株が、午前中に早々とストップ高になった。みずほフィナンシャルグループ<8411.T>は、ストップ高比例配分となった。業種別では、鉄鋼や不動産、証券の上昇が目立った。 
 (ロイター日本語ニュース 石渡亜紀子)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081014-00000925-reu-bus_all