2008年09月02日(火) 12時00分
ところでイチローの安打記録はどこまで伸びる?(R25)
「オールスター(7月15日)までに3000本を打っておきたい」と、今年は珍しくシーズン前に具体的な数字を口にしたイチロー。そして7月30日、予定より少し遅れて、彼は日米通算3000本安打を達成した。
もちろん、次の狙いは張本勲が持つ日本記録の3085本だ。昨年までのイチローの通算安打は2870本だから、今シーズンで216安打を放てばよい計算となる。ところが、今年の彼は7月末時点で133安打。新記録には残り55試合で83安打を叩き出す必要が出てしまった。1試合当たり1.49安打は、いかにイチローでも厳しい条件か。
「記録の更新は、8月の月間50安打が一つの鍵になるでしょう。でも、彼の目標はあくまでも年間200安打。冒頭の発言は、前半戦で130本打てればいいペースという目安でしかありません。200安打なら残りの試合で1試合当たり1.21本のノルマ。彼にはすでにゴールが見えているはずです」(野球ジャーナリスト・木野義晴氏)
そうなのだ。実は、イチローの3000本安打に騒いでいるのは日本メディアだけ。米メディアではむしろ、MLBタイ記録の8年連続200安打のほうが注目されている。
「米国には日米通算記録を疑問視する風潮が残っているので、純粋なMLB記録に価値があるわけです。連続200安打記録を今後も更新できれば、来年にはMLBの通算2000本安打を史上最速で達成。さらに、その後の5年で3000本安打に到達します。そうなれば、イチローの日米通算安打は4278本となり、MLB記録の4256本安打もクリア。米メディアも大騒ぎで彼の偉業を称えるでしょう。そのときイチローは41歳。この皮算用が、不思議と夢物語に聞こえないところがすごいですよね」
日米通算3000本安打を放った日に、「45歳までは現役でいたい」と語ったイチロー。もしかすると、彼の頭のなかにもこうした記録の青写真が描かれているのかもしれない。彼の壮大な挑戦に、これからもエールを送り続けたい。
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです
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