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2008年08月31日(日) 21時57分

恋愛の悩み相談 コントロールプラス社長 村田マリさん産経新聞

 いずれはインターネット関係で起業したいと思い、大学卒業後、サイバーエージェントに入社しました。4年後(平成16年)には、管理や経理を勉強するために小さなウェブ制作会社に移り、東京支社長を務めることに。ところが、過労とストレスでその年の暮れに入院し、会社も辞めました。起業についても気持ちが萎縮(いしゅく)してしまいました。

 ベッドであれこれ考えるうちに思い浮かべたのは、私が好きな幕末の志士、高杉晋作のこと。倒幕への動きに大きな役割を果たした彼は27歳で亡くなっています。私は入院時、26歳でしたが、「もし今、自分の人生が終わったら何もなしえないままだ」と考え、起業を決意しました。

 《17年3月にコントロールプラス設立。企業などのホームページを受託制作。初年度(9カ月間)の売上高7000万円。今年度は2億円弱を見込む》

 設立から5カ月後、「デート通・jp」を始めました。各地のデートスポットを紹介するほか、ユーザー同士で恋愛の悩みを相談したりアドバイスしたりするコミュニティーサイトを設けています。

 実はサイバーエージェント時代に似たような仕事を手がけたことがあり、反響がものすごかったのです。起業した際には本格的に取り組もうと思っていました。恋愛上手の人なんて、そうはいません。だから、悩みを匿名で気軽に相談でき、しかも、いろんな人が解決策を書き込んでくれる、こういうサイトが求められているのでしょう。

 《地方のデートスポット情報を充実させようと翌年には「デート支援金」を導入。社員がデートなどで遠出した際、リポート提出を条件に、東京からの距離1キロにつき100円を支払うもので、札幌や福岡では約9万円。本人だけでなく同伴者分も支給する》

 クリエーティブな仕事をしている社員に感性を磨いてもらうのも目的。地方に足を運んで、新しいことを見たり聞いたり味わったりしてほしい。五感をフル活用すれば、仕事でもいいアウトプットが出せると思い、会社としてサポートすることにしました。

 プレゼント研修という制度も始めました。「デート通」に「何をプレゼントしていいのか分からない」という悩みが寄せられるので、それへの模範解答を見つけようというのがそもそもの狙いです。今年の母の日と父の日に、他の社員の親に、気の利いた贈り物をするようにと指示しました。みんな相手の趣味や好みなどをリサーチして品物選びをしたのですが、社員間のつながりがより深まるという副次的な効果もありました。

 《恋愛関係のサイトということで、性的な書き込みもあるが、見つけ次第、即座に削除することで断固たる姿勢を示す。さらに管理体制を強化する考えだ》

 今後は「デート通」を中心に恋愛関係の仕事にもっと力を入れていくつもりです。とくに地方の情報を拡充することで、各地の隠れた魅力を引き出していきたい。自治体や観光協会からは「ここを取り上げて」という要望が寄せられ、随時追加しています。

 都会を離れて自然に囲まれた地方でお互いを見つめ直すのもいいですし、さらには地方の活性化につながると思います。(原口和久)

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