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2008年08月31日(日) 02時10分

<議長アンケ>議会質問の事前調整、「必要」7割…東海県市毎日新聞

 毎日新聞は8月下旬、名古屋市民オンブズマンと共同で東海3県の県・市議会議長計73人を対象に、地方議会のあり方に関するアンケートを実施し、全員から回答を得た。地方議会の役割について聞いたところ、無回答の1人を除き全員が行政当局のチェック機関と認識していた半面、その対象となる当局と議員が議会質問を前もって打ち合わせる「事前調整」の慣例については7割近くが必要と考えていた。

 調査は、地方分権の推進で地方議会の改革の必要性が指摘されているのを踏まえ、議長がどのような意識で運営に当たっているのかを探る目的で実施。質問の事前調整、討論のあり方、政務調査費に対する認識など6項目について聞いた。

 事前調整では32%が「必要」、36%が「どちらかといえば必要」と答え、「必要ない」16%、「どちらかといえば必要ない」10%を大きく上回った。否定派の議長は「議会がセレモニー化され、意を尽くした議論ができるなくなる」と指摘、肯定派は「事前調整をせず議論がかみ合わないと双方が困る」などの理由を挙げた。

 また、議会改革の目玉とされる議員間討議について尋ねると、23%が「積極的にすべきだ」と答えた。「してもいい」の47%を合わせると7割が前向きな姿勢だったが、「しても意味がない」も15%いた。意味がないの理由は「討議は議員と市当局との間であるべきだ」などだった。

 首長が議員に逆質問できる反問権も「認めるべきでない」15%を「認めるべきだ」38%が上回り、改革への積極姿勢もうかがえた。また、議会の役割を「チェック機関」と考えるか「政策立案機関」と考えるかを問うと、「両方」が34%、「現状ではチェック機関の役割を優先すべきだ」が63%だった。【影山哲也】

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