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2008年08月31日(日) 19時21分

<値上げ>9月も続々 ビール、生めん、チーズ、家電…毎日新聞

 食料品や日用品が9月も相次いで値上げされる。原油、穀物高の影響が広がっているためで、景気減速下での値上げラッシュに消費者の財布のひもが固くなるのは必至。値上げと個人消費低迷の悪循環が続きそうだ。

 サントリーは缶入りビールの価格を3〜5%値上げする。これまで価格据え置きでシェアを伸ばしてきたが、値上げ後も好調さを維持できるか注目される。ウイスキー、ブランデーも原料の麦芽などの価格が上昇したため、25年ぶりに値上げする。

 輸入小麦の高騰を受け、東洋水産は家庭用生めんを3〜7%実質値上げする。日清製粉グループの日清フーズも輸入パスタを値上げする。永谷園は、11月からお好み焼き粉など5品目を値上げする。

 森永乳業と明治乳業は家庭用チーズを、雪印乳業は粉ミルクを値上げする。ユニリーバ・ジャパンは「リプトン」と「ブルックボンド」ブランドの紅茶計24品目を値上げする。

 鉄などの高騰を受け、冷蔵庫やエアコンなどの家電製品やトヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」なども値上げされ、食品、日用品から耐久消費財まで物価上昇のすそ野は広がっている。

 ◇ガソリンは値下がり

 一方、原油高が一服していることから、石油元売り各社は1日からガソリン卸値を引き下げる。全国平均小売価格は1リットル=170円台後半に値下がりする見通し。電気料金も関西、中国など5電力が標準家庭で月額数十円値下げする。

 ファミリーレストランのデニーズも集客力アップを狙って定番メニューを10〜110円値下げする。【田畑悦郎、森禎行】

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