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2008年08月30日(土) 02時09分

<健康食品記事訴訟>出版社などと被害の母娘が和解毎日新聞

 東南アジア原産の植物「アマメシバ」を原材料とする健康食品で障害を負ったとして、名古屋市内の70歳代と50歳代の母娘が、雑誌で特集を組んだ出版社の「主婦の友社」(東京都)とコメントを寄せた医学博士に損害賠償を求めた訴訟は29日、同社と医学博士が母娘側に600万円の和解金を支払うことなどで合意し、名古屋高裁で和解が成立した。

 和解条項によると、同社と山ノ内慎一医学博士が、雑誌内容に起因して健康食品を摂取した母娘に被害を与えたことの責任を認めて陳謝し、連帯して和解金を支払う。

 訴訟は、アマメシバの加工食品を食べて重い気管支炎になったとして、母娘が同社と医学博士のほか、製造元の「アダプトゲン製薬」(岐阜県多治見市)と販売元の「エイ・エス・ティー・シー」(東京都)に1億900万円の損害賠償を求めて提訴。1審名古屋地裁は07年11月、製造・販売元の2社に製造物責任法(PL法)に基づく賠償義務を認め、2社と医学博士に計7600万円の支払いを命じた。原告・被告双方が控訴し、製造・販売元の2社については現在も名古屋高裁で係争中。【式守克史】

 原告側代理人・杉浦英樹弁護士の話 健康食品の出版、コメント学者の責任を認めた和解として画期的だ

 主婦の友社の話 読者が被害に遭われたことに鑑み、和解金を支払い早期解決することにした

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080830-00000007-mai-soci