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2008年08月26日(火) 11時33分

【総連事件】いよいよヤマ場…共犯の証人尋問、午後スタート産経新聞

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の不動産や資金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元公安調査庁長官、緒方重威(しげたけ)被告(74)と元不動産会社社長、満井忠男被告(74)の第11回公判が、26日午後1時15分から、東京地裁(林正彦裁判長)で開かれる。共犯として逮捕され、執行猶予付きの有罪判決を受けた河江浩司被告(43)=控訴=の証人尋問が開かれる。1審判決で緒方被告らとの共謀が認められた河江被告の口から、何が語られるのか。公判は山場を迎える。

 河江被告は土地・建物の詐欺で立件された。河江被告は公判を通して「だまし取る意思はなく、犯行は未遂にとどまる」などと否認。これに対し、東京地裁は、河江被告が公判中に「出資者が資金提供を約束していないのに、総連側に資金調達できるように説明したのは、本当のことを言ったら総連側が不動産の移転登記に応じないため」と述べたため、「総連側をだます意思があったことは疑いない」と判断。詐欺罪が成立するとし、緒方被告らとの共謀も認めた。

 緒方被告らは「不動産や資金をだまし取れる案件ではない」などと一貫して無罪を主張している。検察側は、河江被告の証言や1審判決の内容から、緒方被告らに総連側をだます意図があったことの裏付けを行っていくとみられる。

 一方、弁護側は、河江被告が一貫して「だまし取る意思はなかった」と主張している点などから、検察側に反証していくとみられる。

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