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2008年08月26日(火) 19時20分

日産も値上げへ/商用車に限定カナロコ

 トヨタ自動車が一部の乗用車と商用車の値上げを発表したことを受け、日産自動車は二十六日までに、商用車に限って値上げする方針を固めた。具体的な上げ幅や実施時期の検討を本格化させている。早ければ十月中にも値上げに踏み切る公算が大きい。

 値上げをめぐっては、カルロス・ゴーン社長が六月の株主総会後の会見で鋼材などの高騰に言及し「市場のリーダーが先に動かなければ難しい」と事実上、トヨタに値上げを促していた。

 だがトヨタは二十五日の発表で、値上げする乗用車の車種をプリウスなどハイブリッド車(HV)に限定。HVを投入していない他社はガソリン乗用車を値上げする口実を失った形になっていた。

 日産は乗用車の値上げを見送ることについて「(車離れが進んでいる中で)販売への大きな影響を避けるため」(広報部)ためとしている。

 商用車はセダンなどに比べ鋼材使用量が多いため効果的とされる。ただ日産の国内販売のうち商用車は八分の一程度で、業績に反映する値上げ効果は限定的になる見通し。値上げ幅についてゴーン社長は六月時点で「少なくとも2—3%」と説明している。

 日産は既に欧米などで値上げを実施済み。原材料価格高騰の影響度を明確にして値上げ幅を示す方法をとっている。

 同社の商用車には小型トラック「アトラス」、マイクロバス「シビリアン」、ライトバン「AD」などがあり、値上げ対象車種も今後詰める。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080826-00000034-kana-l14