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2008年08月25日(月) 21時56分

<全日空>新型座席未設置で広告掲載…公取委が排除命令毎日新聞

 公正取引委員会は25日、全日空(ANA)が国内線に導入した上級サービス「プレミアムクラス」の新聞広告の座席の写真が実際と異なるのは、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして同社に再発防止を求める排除命令を出した。座席を巡っては同社に苦情が寄せられており、国土交通省も同日、同社に改善を求め文書で指導した。

 公取委によると、同社は2〜3月、俳優の三國連太郎さん、佐藤浩市さん父子を起用した新聞広告で「ANAの国内線『プレミアムクラス』、4月1日より全国でスタート」と説明。新型座席の写真を掲載し、サービスを利用すれば新型座席に座れるかのように宣伝したが、4〜5月に新型座席が設置された便はなかった。

 プレミアムクラスは、通常より平均5000円高い。前のサービスに比べて、座席間隔が広くなり、空港の専用ラウンジが利用できるなどの特徴がある。同社によると、新型座席は6月以降順次導入しており、09年3月までに21機に設置する。また苦情を受けて5月初めからホームページで説明するなど改善している。

 ANAの広報室は「お客様に誤解を招いたことについて深くおわび申し上げる。公取委の判断を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努める」とのコメントを出した。【苅田伸宏】

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