記事登録
2008年08月22日(金) 17時18分

「株式」 本日の注目個別銘柄フィスコ



[本日の注目個別銘柄]


海運大手
揃って軟調。バルチック指数が3日続落となっていること、みずほで各社の投資判断
や目標株価を引き下げていることが売り材料。バルチック指数は24営業日ぶりに反
発の後に4日続伸となったが、再度軟調推移となってきている。みずほでは、商船三
井と川崎汽船の投資判断を「1」から「2」へ格下げ、日本郵船は「2」継続で目
標株価を1350円から1150円に引き下げている。バルク市況の調整リスクなどを考慮
しているもようだ。

6728 アルバック 3820 +110
堅調。決算発表後は順調なリバウンドが継続しているが、本日はHSBCによる投
資判断「オーバーウェイト」格上げが材料視されているようだ。HSBCでは、太
陽電池製造装置の受注高は10.6期には1000億円に達すると予想、同分野を牽引役と
した業績成長見通しの改善を評価、目標株価を4720円としている。原油高に伴って
代替エネルギー関連が総じてしっかりとなっていることも支援材料。

6967 新光電工 1450 +19
堅調。メリルではパッケージ業界のレポートをリリースしており、評価材料として
受け止められている模様。同社に関しては、FCパッケージの需要は計画を上回る
水準であり、平均単価低下幅も想定ほどは大きくなっていないとしている。つれ
て、中間期の営業利益は会社計画を上回る公算大と。

4062 イビデン 3180 -170
さえない。前日にスモールミーティングが開催されているが、比較的ネガティブに
受け止める向きが多くなっているようだ。DPF事業の回復は一段とずれ込む印象
との見方が強まったほか、会社側が来期の営業利益イメージを560億円程度と示唆し
たことなども、回復は鈍いとの見方につながる。

6141 森精機 1492 -58
軟調。工作機械の受注に急ブレーキ、今年通期では6年ぶりの前年割れとなる可能性
も出てきたと報じられている。工作機械の代表銘柄である同社の売り材料につなが
っているようだ。とりわけ、輸出の失速が目立っており、輸出比率の高い同社など
にはネガティブな状況。

5631 日製鋼 1898 +91
大幅反発。特に目立った材料は観測されないが、原油市況の反発などを映して、改
めて代替エネルギー関連に見直しの動きも強まってきているようだ。足元では太陽
電池関連の一角の株高が目立っていたほか、本日は同社のほか東芝プラントなど原
発関連の一角が高い。東洋エンジなどプラント関連でも高いもの散見。

9831 ヤマダ電機 7560 -270
下げ目立つ。前日には、家電メーカーの白物家電一斉値上げ報道が伝わっている。
交渉の行方次第では、家電量販店の収益悪化要因につながるといった見方も先行の
模様。ちなみに、昨日はケーズHDの株価下落なども目立っていた。

1808 長谷工 106 +6
強い動きが目立つ。日経平均の定期銘柄入れ替え発表時期が接近、新規採用候補と
して思惑買いの動きと観測される。比較的、候補銘柄として注目する声は多かった
が、昨日はメリルが新規採用の最有力候補との見解を出しており、一段と注目度が
高まる展開に。同様に候補銘柄の一角である大平洋金属の株価上昇も刺激材料。ま
た、新興不動産株のリバウンドが続いていることも支援にはつながる。

1872 アゼル 63 -18
急反落。グローベルスとの合併発表を好感して昨日は急騰も、本日は早々と短期資
金の利食い売りに押される展開となっている。業界環境が厳しさを増すなか、株価2
ケタ銘柄同士の合併にシナジー効果は期待しにくいといった厳しい見方も。本日は
グローベルスも急反落の展開に。

3076 あいHD 284 -36
急落。前日に発表した業績予想の下方修正が売り材料視されている。通期営業利益
は従来の23億円から17.9億円に、最終利益は10.9億円から6億円にそれぞれ下方修正
している。大型受注案件の計上繰延や米国の景気低迷の影響に加えて、原材料費の
高騰も響く。投資有価証券評価損も発生へ。

総合商社
総じて買いが先行。原油や金など資源価格が一斉高の展開となっており、買い物を
集める展開となっている。全般的に買い手掛かりが不足するなか、総合商社や非鉄
株に資金が集中する状況、先々の商品市況の本格リバウンドを想定する見方にも。
なお、三菱商事や三井物産など、比較的機関投資家が中心と見られる銘柄の値持ち
が良かった。

5541 大平金 740 +21
買い優勢。本日もニッケル市況の上昇が手掛かり材料となっている。ニッケル市況
は3日続伸となり、昨日は7.8%の上昇と一段と上昇幅を広げてきている。原油市況
も高騰するなど、資源価格の動向は変化してきたとの見方が強まる状況へ。

8316 三井住友FG 637000 -24000
売り先行。HSBCでは投資判断を「オーバーW」から「アンダーW」に2段階格下
げしている。目標株価も従来の110万円から50万円に引き下げ。HSBCでは、同社
の他にもりそなHD、三菱UFJ、みずほFGなど大手銀行株全般に目標株価を引
き下げている。中小企業や不動産向けの与信費用が重石となって、今期のトップラ
イン収益は一段と減少する可能性があるとしている。
《KS》

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080822-00000032-fis-biz