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2008年08月22日(金) 12時52分

AED講習を受けてきましたオーマイニュース

 8月の某日、AED(自動体外式除細動器)の使い方の無料講習会を受ける機会に恵まれました。

 秋葉原でAEDが大活躍したという話を聞き「一度は使い方わかっていたほうがいいな」と思いまして、参加しました。で、このAEDは市民記者の多くの方がお書きになっているのですが、あえて、書いてみました。

■そもそもAEDってなに?

 AEDとは、「自動体外式除細動器」ということまで聞いたことがあるという方も多いとは思いますが、「実際なんなの?」と思われる方もいらっしゃると思います。

 AEDとは、心臓がけいれんし血液を流すポンプ機能を失った状態(心室細動)になった心臓に対して、電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器のことなのだそうです。

 「なんだそれ?」と思われる方に簡単に書きますと、そもそも、心臓麻痺とかで倒れた方の心臓というのは、心臓が痙攣してちゃんと動いていない状態が多いのだそうです。

 この痙攣状態の心臓に対し、胸骨圧迫(昔は心臓マッサージと言っていましたが、今はこの名称なのだそうです)をしても効果がないのだそうです。そこでAEDを使ってこの痙攣を取り除き、心臓の痙攣を止めようというのです。

 ですので、このAEDを使うと、時として心臓が停止する場合もあるそうですが、停止した状態のほうが、胸骨圧迫や人工呼吸による蘇生が十分に効果を発されるのだそうです。

■操作方法は音声ガイドで

 AEDは、操作方法を音声ガイドしてくれるため、簡単に使用することができるというのは聞いていたのですが、実際に音声でガイドをしてくれます。

 また、電極を人間に当てた場合、心臓の動き(心電図)を自動解析し、電気ショックが必要な方にのみ電気ショックを流す仕組みになっているそうです。

 ですので、不必要な方に間違えて電気ショックをしてしまうということはないそうです。

 で、使い方なのですが、まず、皮膚にじかに張らなければいけませんので、倒れている人の服を脱がします。

 その後、電気ショックを流すパッドは右胸と左脇のところに張ります。パッドは低周波治療器のパッドのお化けみたいのを想像していただければと思います。

 張ったら、AEDのコンピューターが心電図をとります。このとき、揺らしたりするとノイズを拾ってしまうため、心停止患者は安静しなければいけません。

 それで、AEDが電気ショックを必要と判断した場合、「電気ショックをかけます。」とアナウンスします。このとき周りの人に離れるように指示します。約5000Vの電流が流れるので、間違えて触ったら心停止患者を1人増やす恐れがあるためです。

 機械についている電気ショックのボタンを押し、電気ショックをかけ、そのときに意識が戻らなかったら、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回の繰り返しを2分間行います。

 2分間というのは、2分後にAEDがまた心電図をとるためです。それで、もし、心停止患者が気がついたりした場合には、身体を横に向け、安静にして救急隊員が到着するのを待ちます。

 ここで注意しなければならないのは、救急隊員が来るまではAEDは外さないということです。以前、AEDで蘇生した人のAEDを外してしまい、その後また、心室細動になってしまい、AEDのパッドが使えなくなりなくなったなどという例もあるそうです。

■講習受けるべし

 AEDはたしかに心室細動には効果があるようです。しかし、結局、AEDが到着するまでに胸骨圧迫と人工呼吸が必要になります。また、AEDを使う際にも胸骨圧迫、人工呼吸が必要です。

 「人工呼吸はちょっと…」という方も多いと思いますが、救急のガイドラインでは人工呼吸は省略してもかまわないということなので、胸骨圧迫の方法や気道の確保の方法などを知っておくだけでも十分意義があると思います。

 今回受けた講習は実技指導がありましたので、なんとなく出来るかもという気持ちにはさせてもらいました。ただ、あと2、3回は講習を受けたほうがいいかなという気持ちにもさせられました。

 どちらにせよ、AEDを有効に使うためにも、講習会などを1度受けたほうがいいと思います。

(記者:山田 太郎)

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