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2008年08月21日(木) 16時14分

独立ネットも感染増 USB経由、新ウイルス産経新聞

 警察庁は21日、USBメモリーなどの外部記録媒体を介して感染する新しいコンピューターウイルスの存在と動作環境を確認したことを明らかにした。USBメモリーの装着だけで感染するため、インターネットから隔離した公的機関や企業などの内部ネットワークにも被害が広がる恐れがあり、注意を呼び掛けている。

 ウイルスは、インターネットやメール経由で得たファイルを開いて感染するタイプが広く知られている。企業などはネットと切り離した独立の内部ネットワークを構築することでウイルスの侵入を遮断。重要インフラや機密・個人情報を守っていることが多い。

 新ウイルスは、感染元のパソコンから外部記録媒体に侵入した後、この媒体が別のパソコンに差し込まれるたびにコピーさせていく。このため、独立したネットワーク内であっても、ウイルス入りのUSBメモリーなどが使われたパソコンは感染し、ネットワーク内で拡散する可能性がある。

 添付ファイルによるウイルス感染が不用意に開かないよう警戒されているのに比べ、「外部記録媒体を介したウイルスには注意が払われていないのが実情」(独立行政法人情報処理推進機構)という。ウイルス対策ソフト会社の調査でも、記録媒体を経由した感染は今年に入って増えている。

 警察庁は、パソコンのウイルス対策を常に最新状態にする▽USBメモリーなどを不用意に不特定のパソコンで使用しない−などの注意点を紹介。

 「インターネットに接続していないからといって安心しないでほしい」としている。

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