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2008年08月20日(水) 15時03分

店舗の削減と進出−日本のスタバの行方−ツカサネット新聞

スターバックスが遅すぎるともいえる『店舗削減』に乗り出した。

昨夏、減収に伴い創業者のH・シュルツ氏がCEOに復帰。経営の見直しを進めた結果、豪州の約7割の不採算店61店舗を8月初めまでに、米国内不採算の600店舗を来春までに閉鎖する予定にすることにし、'09年新規出店も200店舗未満に絞る方針だという。

これはいかがなものだろう。
海外における不採算店舗の殆どが地域密着型店舗であり、採算云々というよりも地域の活性化に役立ち常連のコミュニケーションの場として一役かっている店舗も多いという。

そうした店舗には「わが街のスタバを救え!」というチラシがおいてあるらしい。
その一方ではスタバが怒涛のように進出してきたことで街に根付いたコーヒーショップが廃業してしまったと指摘する人もいる。

「街にくつろぎの場所としてあったコーヒーショップを奪うな!」ということなのだろう。また、後者の意見としては「元々街にあったものを奪った責任ぐらいはとってもらいたい」という思いなのだと察する。

しかし、そうした本国の騒動は対岸の火事なのか、スターバックスジャパンは「全く影響はない」とコメント。原材料費の高騰で価格の引き上げもある中、観光地や都心部など混雑する店舗では時間帯によっては掃除もいきわたらない。

人気のある店だけ並んで待っているという矛盾を何年たっても解決できていない。だからこそお客がその店から歩いて10分以内で行ける所にもう一軒出店してしまうという矛盾した出店方法を行っているのはスターバックスぐらいではないだろうか。

大手フランチャイズ店が一気にコーヒーの知名度を上げたと思った人もいるかもしれないが、日本にも喫茶店文化が昔からあり、個人経営者の焙煎技術も高い。見る目さえ養えば、大手フランチャイズでなくても色んな店でおいしいコーヒーに巡り合えることが出来る。

にもかかわらず現在760店舗の国内店舗数を1000店舗にしようというのは米国の二の舞を踏まないかと思うのだ。
今年7月に2年ぶりに値上げに踏み切りまだ店舗を増やしていくという考えは自転車操業のようにみえる。

既に都心部では飽和状態で郊外のショッピングモールでも一部では飽きられているきらいもある。出店方針を見直して現在の店舗の改善に目を向けるのは今のうちではないだろうか。


(記者:Ryoko_O)

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