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2008年08月20日(水) 11時22分

大人用おむつサービスはいろいろ!オーマイニュース

 赤ちゃんのオムツではなく、失禁するようになった老人や、若くても何らかの障害のために常時オムツを必要とする人のための助成策が、市町村単位で独自に実施されています。

 これは「介護保険」とは別です。

 家庭介護をしていて、オムツが常時必要な状態になったら、住んでいる自治体に問い合わせてみましょう。条件が実にさまざまですから、自分のケースが助成対象に当てはまるかどうか、くわしく聞いてみましょう。

 ほかと比べてみると、逗子市の制度は「合理的」でした。たしか、介護度3以上なら申請できて、年間の利用上限額が定められます。うちの場合は、年間2万円まで、と決められました。月平均だと1700円弱です。

 それが「現金支給ではなく現物支給」ですが、逗子市が契約している業者に、利用者が自分で電話で注文して、届けてもらうのです。

 年間利用額の範囲内なら、カタログの中から、適切な紙おむつやパッドを選んで、自宅の在庫がなくならないうちに、いつでも電話して補充しておけます。ただし、毎月10日までに注文しないと翌月届けになってしまったと記憶していますが。

 置き場所があれば、一度に1年分買ってしまうこともできますが、先のことは分かりません。入院したり、施設に入ったりすると、オムツを持ち込めるところと持ち込めないところと、施設によって違います。使わない紙おむつを抱えてしまっても困ります。

 うちの場合は、ほぼ1日1枚で済むので、年間上限2万円で足りていました。年度途中で他市に転出しても、すでに買い置いたオムツの代金について返還請求などはされないようです。

 東京の多摩地区の各市の助成について、東京都がリストを掲示しています。

 くわしくは、それぞれに問い合わせないと分かりませんが、介護度3では助成を受けられなかったり、世帯が非課税でないとダメだったりします。「ねたきり」であることを、かかりつけの医師に証明してもらうことが必要なところもあります。

 そんなこんなで、これは介護の仕事のほんの一例で、やるべきことは山ほどあります。親の老後の世話を介護保険に「丸投げ」して済むなどということはありません。「同居」したくてもできない事情がある場合のほうが多く、それぞれの家庭で、工夫し、苦労しています。

 ところで、実際の介護の仕事を担当するのはほとんど「女性」であり、夫であっても、介護の苦労は分かっていないこともよくあります。兄弟の間で、負担をめぐってもめることも珍しくありません。

 自分の老後の安心のためには、親子兄弟を始めとする人間関係を良好に築いておくことが大切だと、体験的に痛感しています。

(記者:安住 るり)

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