記事登録
2008年08月19日(火) 00時00分

ひきこもり経験者に就労の場中国新聞

 引きこもりの経験があるなど、社会とのかかわりが苦手な青年たちが、「便利屋」を始めた。寺社の庭整備や家事手伝いを請け負う。就労へのきっかけが必要と、広島市中区の特定非営利活動法人(NPO法人)の斉藤圭子理事長が、個人で事業所を立ち上げた。

 斉藤理事長は2004年、NPO法人「青少年交流・自立・支援センターCROSS」を設立。そこで痛感したのが、対人関係を苦手とする青年を雇用する余裕がない企業経営の実情だ。さらに、「親の『働け』とのプレッシャーが、逆に社会からさらに遠ざけている実例もあった」と斉藤理事長。「悪循環」を断ち切るため今年6月、「便利屋くろす」をスタートさせた。

 知人を中心に寺や神社、一般家庭のお得意先を開拓。現在は通所者たち5人が週4日、依頼先に出向いて家事手伝いのほか、簡単な土木作業をしている。

【写真説明】依頼先の寺で路地のコンクリート張りをする便利屋くろすの青年(手前)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200808190025.html