2008年08月19日(火) 20時34分

＜三菱電機＞冷蔵庫の価格引き上げ…エアコンに続き（毎日新聞）

　三菱電機は１９日、エアコンに続き冷蔵庫の価格を引き上げる方針を表明した。銅、鉄、樹脂などの原材料価格高騰が背景だ。他の電機メーカーも価格引き上げを相次いで表明しており、原材料高の影響は食品や日用品だけでなく家電製品にも及び始めた。

　家電製品で、原材料価格高騰の影響を特に受けるのは、白物家電と呼ばれる冷蔵庫とエアコンだ。冷蔵庫は、１台当たり銅約３キロ、鉄十数キロ、エアコンは家電製品で最も多い銅約５キロ、鉄十数キロを使用する。銅は冷却に欠かせない熱交換器などに、鉄は外装などに使われる。

　銅の市場価格は０５年から０６年にかけて１キロ約３６０円から約９４０円に上昇し、それ以降は高止まりしている。鉄も今年に入って急騰し、７月時点で１キロ約１１０円と前年同月より約４割上がった。

　これを受け、エアコンでは三菱電機と日立アプライアンスが値上げの方針を表明したほか、松下電器産業、ダイキン工業、東芝キヤリアも検討している。冷蔵庫でも、三菱電機のほか、東芝ホームアプライアンスが「収益が悪化しており、検討している」と話すなど、追随するメーカーが出るとみられる。

　一方、薄型テレビやデジタルカメラなどのデジタル家電には、値上げを模索する動きはない。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ（Ｓ＆Ｐ）の中井勝之・上席アナリストは「デジタル家電はシェア争いをめぐり価格競争が激しいうえ、白物家電のように省エネなどの新機能で他社製品との差別化を図るのが難しい」と分析している。【宇都宮裕一】

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