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2008年08月19日(火) 19時21分

女一人イタリア旅(4)〜暑い日には炭酸水(フリザンテ)がおいしいツカサネット新聞

ボローニャの日中は、とても暑い。しかも空気が乾いているから、歩いているとかなり「のどが渇く」。ホテルの冷蔵庫には、いつもなんらかの水を買い置いて、いつでも飲めるようにしているし、食事時には自由に好きな水が飲めるので、問題はない。

ちょっと困るのは、外出時だ。日本みたいにコンビニがあればいいのだが、そのようないつでも開いている便利なお店はない。でもところどころにある“タバッキ”を利用すれば、ミネラル・ウォーターをはじめ、コーヒーやちょっとしたアルコール類、お菓子、絵はがき、切手など、コンビニほどではないが、とりあえず必要なものが買えるので助かる。

はじめのうちは、日本でも飲みなれたガスの入っていない“NATURARE”を買っていたが、ジリジリとした太陽の下にいると、ガスの入った、“フリザンテ”とか“ガッサータ”と呼ばれるガス入りミネラル・ウォーターがとてもおいしく感じる。それからはホテルの冷蔵庫には、ガス入りとガス無しの2種類の水をいつも買い置きするようになった。

この“ガス入り水”の変った飲み方、というか使い方があって、これでファンになった面もある。バールなどで「ウン カフェ ペルファヴォーレ」というと、とても濃いコーヒーが小さなデミタス・カップに入ってくる。たぶん、エスプレッソだと思うが、このコーヒーの脇に必ずこの“ガス入り水”が、ぐい飲みのような小さなグラスに入れられて出てくる。このコーヒーに砂糖をたっぷりと入れ、かきまぜないで飲む。すると底にはお砂糖がどろりと溶けた状態で残っていて、それを少しずつなめるようにしてたいらげる。そして最後に付いてきた“ガス入り水”をグイッと一息に飲む。これがとても後味がさわやかで、くせになる味だ。暑さでばてた体が、一瞬シャキッとする。「いったいこの水はなんだろう」と思ったのが、出会いだった。

タバッキで買えば、1ユーロしない水だが、レストランなどで頼むとえらく高いものになる。一度、昼食をとりに寄った、「ピッツェリア」では、サラダやワインも欲しかったが、節約のためパスタ料理を一品だけ頼んだ。料理が運ばれてきて、おいしそうに食べていたが、ボーイさんが何か言いたげにしている。「何か…?」と言うと、「つまり、その…何かお飲みにならないと、のどがつまりますよ」と言っているようだった。

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要は、「何か飲むものを注文しなさい」ということなのだが、その言い方がステキなので、つい情にほだされ「では、炭酸水をください」といった。すると、“しずく”模様のついた、ステキなガラスのびんに入った、ギンギンに冷えた水が運ばれてきた。その、おいしさといったら…。いい気持ちになって、いざ、勘定の段になってびっくりした。ふだんタバッキで買うと、1ユーロ程度の水が、倍以上の値段になる。しかも、“サービス料”がはいってきて、パスタ1品と水だけで10ユーロをほとんど超えてしまう。つくづく外食は高くつくなぁと後悔してしまった。

日本に帰ってきて、あの味がなつかしく暑い日に買って飲むことがある。だが、ボローニャにくらべて値段が高く、味わいも違うような気がする。“ガス入り水”は、イタリアの乾いた空気のもとで飲むからおいしいのだろうか?

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(記者:岩鳥 さやか)

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写真撮影:岩鳥 さやか記者

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