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2008年08月16日(土) 08時01分

無宗教の追悼施設設置提言 河野氏、日本の加害責任強調産経新聞

 河野洋平、江田五月の衆参両院議長は、15日に開かれた全国戦没者追悼式で、先の大戦における日本の「加害責任」を昨年に引き続き今年も強調した。河野衆院議長は「非人道的な行為によって人権を侵害され、今もなお苦しんでおられる方々に、改めて心からなるお見舞いの気持ちを申しあげたい」と述べた。昨年の追悼式では「日本軍の一部による非人道的な行為によって」と発言。今年は「日本軍の一部による」を削除したものの、お見舞いの気持ちを「改めて」表明したことで昨年と同様の考えを伝えた。

 河野議長はまた「わが国と近隣諸国との関係においていまだに歴史に背景を持つ未解決の問題がトゲとなり、摩擦を引き起こしている」として東京裁判でのA級戦犯を合祀(ごうし)している靖国神社参拝をめぐる議論を念頭に「政府が特定の宗教によらない、すべての人が思いをひとつにして追悼できる追悼施設の設置に真剣に検討を進めることが求められる」と、国立で無宗教の恒久的な追悼施設の設置を積極的に提言した。

 一方、江田参院議長は「わが国の侵略行為と植民地支配により、アジア諸国をはじめ広い地域の人々にも多大な苦しみと悲しみを与えた」と述べた。

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戦没者追悼式で衆参両院議長、今年も日本の「加害責任」強調

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