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2008年08月15日(金) 11時08分

お盆の飾りも「中国製」…オーマイニュース

 「お盆」とは、「仏教」と日本古来の「先祖崇拝」とが融合した季節の行事です。先祖の霊があの世から帰ってきて家族と一緒に楽しいひとときを過ごし、また帰っていくという日本古来の信仰に基づいています。

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 各地に独特の風習があり、供養のために仏前に飾ったり、川に流したりするささげものも、祈り方もいろいろです。

 旧暦の7月15日(満月の日)が、彼岸から戻ったご先祖を供養する日とされています。それが、明治時代に新暦(太陽暦)が採用されると、その日は8月12日にあたるのですが、一般的には8月15日を含む4日間をお盆としています。

 新暦の7月15日を中心にお盆を行うところもありますが、夏休み中の8月のほうが、都会の親せきも郷里に集まれるので都合がいいようです。

 仏前の飾り物の定番として、季節の野菜の「キュウリを馬に」、「ナスを牛に」なぞらえて作るのは、子供にもできますが、ワラで作るには、材料が農家でなければ手に入りません。

 チョウチンになぞらえられるホオズキも、いまどきは庭に生えてはいません。いつも買い物に出掛ける東京多摩地区のとあるスーパーで、それら一式を売っているのを見かけました。

 「ホオズキ」を売っていますが、大型です。これは国産ではないようだ、と気付き、ほかの飾り物を確かめると、ここに並んでいる牛馬のワラ細工や、送り火のための陶器の皿も、ほとんど「中国製」のようです。

 「お飾りセット」も「おがら」も「MADE IN CHINA」でした。う〜ん、伝統文化を「自前」で守るのもムズカシイ時代です。

(記者:安住 るり)

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