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2008年08月15日(金) 16時01分

なくせ!振り込め詐欺:県警、18団体と連携 メールで情報交換 /山口毎日新聞

 ◇ATM対策も強化
 振り込め詐欺被害の舞台となるのが金融機関の現金自動受払機(ATM)。被害が過去最悪のペースで急増する中、警察や関係団体は水際で食い止めようと対策に乗り出した。
 県警は今月1日、県内の大手スーパーやケーブルテレビ、ラジオ局など18団体による「振り込め詐欺被害防止ネットワーク」を組織。メールで情報提供した上で各団体に情報発信してもらう。
 また、振り込め詐欺は同じ地区に集中しがちのため被害が報告され次第、金融機関に連絡し、パトロールなど警戒を強める。
 さらに、県警が5月に設置した「振り込め詐欺緊急対策本部」は県内の金融機関に対し、自動音声装置の設置や、ATMの操作パネルに注意喚起の画面表示、ATMの利用限度額引き下げの推進などを要請した。
 警視庁は13日、9、10月を「特別緊急対策期間」として、都内に約2万台あるATM周辺に機動隊員を配置するなど詐欺グループの検挙と抑止に取り組む考えを明らかにした。
 一方、全国銀行協会(東京都)は先月、加盟190行との間で、顧客にATMコーナーでの携帯電話の使用自粛を呼び掛けるよう申し合わせた。
 なお、振り込め詐欺被害者救済法が6月に施行。年内にも被害者への返金が始まる見通しだ。【藤沢美由紀】
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 ■今日のことば
 ◇振り込め詐欺救済法
 詐取された現金を取り戻せるよう返金手続きを定めた法律。従来は犯罪口座と分かっていても金融機関は勝手に引き出せなかった。預金保険機構が犯罪口座番号や銀行名、名義人を公表し、60日たっても名乗り出ないと口座が失効、返金される。
〔山口版〕

8月15日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080815-00000191-mailo-l35