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2008年08月15日(金) 19時22分

<米国産牛肉>農水省などに改善報告書 危険部位混入毎日新聞

 農林水産省と厚生労働省は15日、米国政府から米国産牛肉の改善報告書を14日に受け取ったと発表した。今年4月に吉野家が輸入した米国産牛肉から、輸入が禁止されている特定危険部位の背骨がついた牛肉が見つかった問題を受け、調査書提出を求めていた。両省は、米国に査察団を派遣し、問題のあったナショナルビーフ社カリフォルニア工場など米食肉加工関連施設10カ所を17〜31日に査察し、輸出条件の順守状況を検査する。

 報告書によると、同工場では日本向けに輸出しているばら肉と、背骨付きの肉は別のラインで加工・梱包(こんぽう)している。しかし、背骨付きの肉の入った箱が損傷し、箱を取り換えた際に、誤って「日本向け」のラベルを張っていた箱を使用したのが原因という。改善策として同工場は、日本とそれ以外の国向けの肉を詰める箱の色を変えるなどの対策を取ったという。

 政府の査察は年1回定期的に実施しており、両省の専門家8人を2チームに分けて派遣する。特定危険部位の除去や月齢制限(20カ月以下)などの輸出条件の順守状況を検査するほか、違反のあった工場では改善措置が適切かどうか確認する。【工藤昭久】

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