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2008年08月14日(木) 07時51分

茨城のガソリン、下落傾向 一気に5円安のGSも産経新聞

 茨城県内のガソリン価格に、下落傾向が見え始めた。はっきりした統計にはまだ表れていないが、レギュラーガソリンの店頭価格を一気に5円値下げしたガソリンスタンドも出現。特にスタンド間の競争が激しい地区で、値下げ基調が顕著だ。これまでガソリン価格を押し上げてきた原油価格の大幅下落を受けた傾向とみられ、来月には一気に値下げラッシュになる可能性も出てきた。

 石油情報センターが13日に発表したレギュラーガソリン店頭価格の週次調査によると、11日現在の茨城の平均は、前週調査より1リットル当たり0・5円値上がりし、181・1円と調査開始以来の最高値を記録。ただ、同調査の全国平均は184・4円と0・7円値下がり。38都道府県で平均価格を下げている。

 筑西市内のあるガソリンスタンドは11日、レギュラー価格を1リットル当たり5円値下げし179円とした。元売り各社が卸価格を一斉に引き上げた今月初め、このスタンドも5円の値上げに踏み切ったが、「11日になって入荷値が下がった」という。

 土浦市内のスタンドも8月初旬からレギュラー180円で推移していたが、11日から3円値下げして、177円の価格を掲げた。このスタンドの店長代行は「市内の石油組合の取り決めで価格設定している。勝手に値下げすると、市況が崩れるので加盟店同士は価格のすりあわせをしている」と説明する。

 揮発油(ガソリン)税の暫定税率復活後、毎月のように大幅値上げが続いていたガソリン価格だが、9月には全国的に値下げに転じる公算が高いとみられている。要因は、元売り各社の調達コストを左右する原油価格の下落だ。

 特に、国内の元売りが主に調達している中東産原油の価格が大幅に下げている。12日のドバイ原油は1バレル=110・55ドルとなっており、7月4日のピーク(140・77ドル)より2割以上下落。今後もこの傾向が続くとみられている。

 県内のスタンドも、こうした原油価格の動向と全国的なガソリン価格の値下げ予想をにらみ、顧客のつなぎとめに向けて先行値下げに踏み切ったところが現れたようだ。

 あるスタンドの店員は「確かに値下げ基調に入っているが、スタンド間の競争が激しい地域とそうでない地域とで価格にばらつきがある」と話す。お盆の帰省シーズンを迎え、価格競争が一段と激化する可能性もある。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080814-00000017-san-l08