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2008年08月14日(木) 21時46分

防衛省が賠償額を3佐に請求、情報公開請求者リスト化で読売新聞

 旧防衛庁が情報公開請求者のリストを作成していた問題にからみ、リストに無断で個人情報を掲載された作家らが起こした国家賠償請求訴訟で敗訴した防衛省が、賠償相当額の計22万円をリスト作成者の海上幕僚監部3佐(当時)に請求していたことがわかった。

 この問題は、2002年5月、海幕で情報公開を担当していた3佐が請求者の個人情報をリスト化し、庁内で閲覧していたことが発覚。作家と弁護士が、東京地裁、新潟地裁にそれぞれ国賠訴訟を起こした。作家が起こした訴訟では、04年2月、国に10万円の賠償を命じた東京地裁判決が確定。弁護士の訴訟も今年4月、最高裁で12万円の賠償命令が確定した。いずれも作成者の違法行為を認めるものだった。

 国家賠償法では、公務員個人に故意または重大な過失があった場合、国などは、支払った賠償金をその公務員に請求できると定めている。判決を受け、同省はリスト作成者に賠償相当額を請求、作成者は国庫に納付した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080814-OYT1T00685.htm