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2008年08月11日(月) 00時00分

ドローソフト(どろーそふと)読売新聞


絵・唐沢なをき/文・唐沢よしこ

 前回お話したペイントソフトのほか、画像を作成するソフトの種類としてドローソフトがありますワン。

 ペイントソフトはマニュアルをよく読まなくても、直感的にどうやって絵を描くのかがつかみやすいんですが、こちらはそれに比べると、ちょっと敷居が高いです。代表的なソフトにはAdobe Illustratorなどがあります。

 ドローソフトでは、絵を構成するものをすべて数値で表します。どの位置から線が始まるか、どの範囲を塗りつぶすかという絵の構成する要素をすべて数値で扱います。たとえば、横に一本の線が引いてあるとすると、縦軸の10の位置に横軸の10から30の位置までの線を引く、といった感じですワン。曲線も同様で、どんな風に線を曲げるかなどをすべて数値で表されます。実際に作画している間はずっと数字のことを考えっぱなし、というわけではないのですが、ペイントソフトに比べると操作に慣れるのが大変だという人が多いです。

 ドローソフトのメリットは、拡大縮小に強いこと。画面のどの位置に点を打ち、どんな角度で線を伸ばすかという情報を元に絵や図を表現するので、絵が劣化しないのです。ペイントソフトの場合は、拡大縮小した際、絵を構成する色分けされたマスを適宜省略したり増やしたりするのでどうしても劣化します。

 そのため、いろんなサイズで使われることの多い企業ロゴやマスコットキャラクターはドローソフトで作成されていることが多いです。地図を作るときにも使われますね。連載漫画のタイトルも、よくドローソフトで作られていますワン。

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20080811nt05.htm