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2008年08月09日(土) 16時11分

南オセチア紛争 米が露に撤退要求 グルジアの派兵「主権」 産経新聞

 【ワシントン=山本秀也】グルジアの南オセチア自治州をめぐる紛争で、ライス米国務長官は8日、「戦闘の即時停止を求める」との声明を発表した。声明は、米政府が欧州諸国と協力して国際調停に取り組む指針を掲げる一方、同自治州に侵攻したロシア軍の撤兵を特に迫る内容で、事態収拾に向けた米露の協調実現にはなお時間を要する見通しだ。

 一方、国防総省高官は、紛争の本格化を受けて、グルジア政府がイラク駐留の多国籍軍に参加している自国の部隊(約2000人)の撤兵を米側に打診してきたことを明らかにした。イラクに駐留するグルジア部隊は、米英両軍に続く規模だけに、紛争の拡大はイラク情勢にも影響を与える恐れが出てきた。

 ライス長官の声明は、即時停戦の実現を重視しながらも、南オセチア自治州に対するグルジアの主権や現状の国境線を明確に認める内容だ。踏み込んだ表現は避けているが、ロシア系住民が分離・独立を叫ぶ同自治州に対するグルジア政府の派兵も「主権行為の範囲内」として容認する姿勢をにじませている。

 ロシアに対しては、グルジア領内からの地上軍撤兵をはじめ、航空機やミサイルによる越境攻撃も停止するよう具体的に求める内容が声明に盛り込まれた。

 米露間の接触は、ライス長官とロシアのラブロフ外相のルートを軸に進められている。AP通信によると、米側からはグルジア問題に詳しいブライザ国務次官補代理が同国の首都トビリシに入り、サーカシビリ政権との調整にあたる。

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