記事登録
2008年08月09日(土) 01時19分

<北京五輪>聖火の点火者は李寧さん…ロス五輪体操で金3個毎日新聞

 最大の注目となった聖火の点火者は、体操の元五輪金メダリストで「国民的英雄」として知られる李寧(りねい)さん(44)が務めた。84年ロサンゼルス五輪の種目別で3個の金メダルを獲得した大スター。トーチに点火した後、ワイヤーにつり上げられ競技場最上部の壁を駆けるように動きながら場内を一周。聖火台に近づき火をともすと「鳥の巣」は大歓声に包まれた。

 聖火台は、高さ約70メートルの競技場の屋根より高い位置に設置されていた。李さんは、そこからつながった導火線に点火。大きな炎が聖火台まで走り、北京の夜空に輝いた。その瞬間、北京市内各地で一斉に花火が打ち上げられた。ダイナミックな演出だった。

 李さんは中国の少数民族「チワン(壮)族」の出身。83年の体操世界選手権(ブダペスト)で初優勝した団体総合の主力選手として活躍。中国が五輪に本格的に復帰した翌84年のロサンゼルス五輪では床運動、あん馬、つり輪を制して、一躍人気者となった。同五輪で個人総合を制した具志堅幸司さん(北京五輪日本男子監督)のライバルとしても知られる。

 88年ソウル五輪後に引退すると、実業家に転身。自らの名前を冠した「李寧」ブランドのスポーツ用品販売会社を立ち上げ、中国最大手に成長させた。国内には約5000店の販売網を持ち、北京五輪では体操、卓球、射撃など有力競技のスポンサーを務める。

【関連ニュース】
五輪体操:男子初練習、団体総合予選で3人を6種目で起用
五輪体操:日本男子が北京で初練習 「調子上がってる」
体操:男子監督、五輪団体連覇に手応え
北京五輪:体操 男子団体予選 6種目に冨田、内村、坂本
北京五輪:体操 男子「団体連覇」 具志堅監督が抱負

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080809-00000005-mai-spo