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2008年08月08日(金) 11時32分

甲子園の素晴らしさを 再認識ツカサネット新聞

全国高校野球選手権大会第3日第2試合 徳島代表の鳴門工業対秋田代表の本荘の試合。

身長163センチの実(鳴門工業)と身長169センチの池田(本荘)の投げ合い。野球留学者が多数を占め、180センチをこえる体格が良い選手が当たり前となっている近年の甲子園にあって、地元の高校生が地域の代表として出場した「全国高校野球選手権大会」の本来の姿のように見えて大変興味深い対戦となった。

ゲームの中盤までは、両投手が小柄ながら小気味よいピッチングで要所を締め緊迫した投手戦が続いた。

ついに9回、本荘は同点に追いつくと、投手の池田が右越えの適時二塁打を放って逆転する。

このまま終われば甲子園初勝利となる本荘が、その裏、全国屈指の練習量を誇る鳴門工業が、球数が170球を超えた池田に襲いかかり連続適時打を浴び、サヨナラ負けを喫した。

本荘は4度目の甲子園出場で初めての勝利を目前で、またしても甲子園での1勝はお預けとなった。これで秋田県勢は11年連続の初戦敗退となった。

「終わったんだなあって。抑えたかったけど力が足りなかった。」と本荘・池田。左越えの打球をぼうぜんと見詰めた。

「最後は自信のある球を投げたそうだったから、速くなくても気持ちが入っている直球のサインを出した。」と捕手の片村。

県大会も一人で5試合を投げ抜いた169センチのエース。

まさしく「ナイスピッチング」であった。

すがすがしい気分になれるナイスゲームであった。確かに150キロを投げる投手、高校球界を代表するスラッガーがいるチームの試合もそれなりに興味深いが、地元の高校生が精一杯プレーする姿はもっと素晴らしいと感じさせてくれた一戦であった。

(記者:nicole)

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