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2008年08月07日(木) 08時26分

ガソリン185円突破、来月は原油下落で値下げもフジサンケイ ビジネスアイ

 石油情報センターが6日発表した石油製品市況の週間動向調査によると、4日時点のレギュラーガソリンの全国平均店頭価格は、前週比1リットルあたり4・4円高の185・1円となり、調査開始以来の最高値を更新した。石油元売り各社が8月に実施した1リットルあたり5〜6円の卸価格の値上げが店頭価格に浸透したため。

 レギュラーガソリンの店頭価格は、長崎と大分では190円台を突破。170円台だった栃木と山形、沖縄の3県を除く42都道府県で180円台になった。石油情報センターでは「月内は185円前後で推移しそうだ」とみている。

 ただ、9月のガソリン価格は、原油価格の下落で元売り各社の調達コストが低下しているため、値下げに転じる公算が大きい。5日のニューヨーク原油先物相場は、指標となる米国産標準油種(WTI)9月渡しが前日比2・24ドル安の1バレル=119・17ドルに下落。終値ベースでは5月初旬以来の水準となり先月11日につけた最高値(147・27ドル)から2割の下落率となった。ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次・主任研究員は「世界経済の減速懸念や米国の投機資金の監視強化などで、原油価格は110ドルまで下落する可能性がある」と指摘している。

 米原油相場の下落に連動し、国内の元売りが主に調達している中東産原油も値下がりしている。5日のドバイ原油は1バレル=117・45ドルとなり、7月4日のピーク(140・77ドル)から2割弱下落。原油価格が1ドル下落すると、国内元売りのガソリン調達コストは1リットルあたり0・7円値下がりする。このため新日本石油は、原油価格が現行水準で推移すると、「来月の卸価格は1リットル8〜9円の値下げになる」と予測している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080807-00000002-fsi-bus_all