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2008年08月07日(木) 18時58分

原爆投下から63年、ひろしまの願いは…オーマイニュース

■63回目のひろしま原爆忌

 8月6日、ひろしま原爆の日は63回目を迎えた。1発の核爆弾により多くの尊い人命が失われ、あれから63年の歳月が経過したが、そのことをわれわれ人類はどれほど教訓にしているだろうか。

 平和公園は原爆が投下されたドームのすぐ側にあり、慰霊碑から真正面にがれきと化したドームを望むことができる。その慰霊碑の碑文には

 「安らかに眠ってください、過ちは繰り返しませぬから」

とある。

 この言葉そのものにも異論があることは記者も重々承知している。過ちを犯したのは誰なのか? 2度と同じ過ちを犯さないと誓ったのは誰なのか?

 原爆が投下された8時15分、全員黙祷(もくとう)して犠牲者の霊を慰め、多くの来賓が出席する中で平和祈念式典が行われた。新聞報道によれば、各国来賓は過去最高の55カ国にもなるという。

 この日、広島では原爆ドームの側を流れる元安川河畔で恒例の“灯籠(とうろう)流し”が行われた。一瞬にして尊い命を亡くした犠牲者の霊を慰め、恒久の平和を願う言葉が書きこまれた灯籠が河口をゆっくりと流れていく。

 原爆ドームの周囲には、平和の願いをキャンドルに書きとめそれに手を合わせる子どもたちの姿が浮かびあがっていた。この子らには2度とこのような悲惨な体験をさせてはならない、それはわれわれ大人の責任でもあることを痛感する。

 あらためて言いたい、

 「ノーモアヒロシマ&ノーモアナガサキ」

と……。戦争終結の手段として核を投下したというのは“詭弁(きべん)”でしかない!

■G8下院議長会議が9月に開催

 人類史上初めて原子爆弾による惨禍を経験した広島において、9月1、2日にG8(先進8カ国)下院議長会議が開催されることが決まっている。

 主要8カ国の下院議長が平和と軍縮について協議するのだが、会議には、核兵器を保有している米国やロシア、英国、フランスの4カ国の下院議長も参加することになっているというが、これは画期的なことである。

 主要8カ国のみならず、できるだけ多くの国の下院議長がこの国際会議に出席して核廃絶に向かってもらいたい。

(記者:松原 ただし)

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